2012年10月2日火曜日

平馬杯争奪戦


 医学科年の中澤宝です。自分の試合の振り返りになってしまい恐縮ですが、一昨日行われました平馬杯争奪戦について書かせていただきます。

予選リーグ
 平馬杯争奪戦の予選リーグは七つのブロックに四名ずつ別れ、それぞれ同一馬匹内で一位の選手のみが決勝トーナメントに出場できます。(ただし、各ブロックの二位の中で、減点0でタイムが一番早い選手だけは決勝トーナメントに出場できます。1年の板木はこれで決勝リーグに出場できました。)
 初戦では、大野さんが東医体準決勝で騎乗し、一反抗をされた馬に騎乗しました。脚が少しでも足りないと、踏切が合わないので、とにかく障碍前では脚を必死で使いました。結果、タイムはまずまずですが、満点走行で帰ってくることができました。今村先生から「初めてまともな走行をしたな」と笑顔で仰って戴きました。しかし、障碍間で身体が起きていないと、秋本先生や雨宮先輩からご指摘を受けたので満足のいく内容ではなく、馬に助けられた結果だと思っています。
 その後、私は一鞍目だったので走行後に、争う相手が経験者二名、6年生一名だと知りました。「これは勝ち目がないかな〜」と思い他の慈恵の選手を観戦していました。しかし、気づけば私の相手の三名中二名は一落、一名は落馬。いつの間にか決勝トーナメント進出が決まっていました。思わず、「なんか勝ってしまいました」と言い、今村先生に笑われてしまいました。

決勝トーナメント 第1試合
 児玉や板木が東医体個人の決勝で騎乗した馬での試合となりました。この馬は日頃から板木が「できることなら飼いたい」と絶賛している馬で、障碍を飛越した時の滞空時間が非常に長い馬です。正しいタイミングで随伴を深めにすることと、障碍間で身体を起こすことを意識しました。
 結果は満点走行で、相手が落馬失権でした。実際に騎乗してみると、非常に扶助に素直で板木が絶賛する意味がわかりました。しかし、馬が飛越するよりも先に随伴してしまうことがあり、馬が拒止しなかったから良かったものの、またしても馬に助けられた結果となりました。

決勝トーナメント 準決勝
 板木との試合になりました。部内戦です。学年は三つも下ですが、馬術歴・実力は桁違いの相手です。今村先生からは「胸をかりるつもりでいけ」というお言葉を頂戴しました。じゃんけんをして勝った私は迷わず後段を選びました。大人げなくても勝てればいいのです。
 結果はお互い満点走行。「もしかしたら勝てるんじゃないか」と内心思いつつ、放送でタイムを聞くと4秒差で板木の勝利。極めて妥当な結果でした。板木と違い、ショートカットなんて高等な技術は持ち合わせていない私は完敗しました。彼女の走行をよく見て技術を盗みたいと思います。

決勝トーナメント 三位決定戦
 最後に騎乗したのは今まで障碍のコースを回ったことがないという新馬でした。乗ってみると今までの馬と違い、曲がらない曲がらない。今村先生も準備運動馬場で小さく巻き乗りをさせない程でした。これは私の技術では厳しいと思いつつも、ここまできたからには入賞したいと思い、覚悟を決めて走行しました。
 結果は5番障碍で三反抗失権でした。主な原因は4番を飛越後に馬を抑えるために拳に頼ってしまったことと、5A障碍での先飛びだと今村先生からご指摘を戴きました。
 相手は予選で板木を破った信州の千野くんだったので、負けたと思い落胆しながら、彼の走行を見守りました。案の定、千野くんの走行は私よりも安定感があり、スイスイと飛越していきます。しかし、第5障碍にきたとたん馬が反抗。結局相手は5A障碍を飛ぶことができず三反抗となり、僅差で勝利しました。完全に私のせいで馬が反抗するようになったので、千野くんと馬匹には申し訳ないですが、結果は三位入賞。素直に嬉しいです。

 試合全体を通して考えると、技術における反省点は多く、馬と相手のミスに助けられる場面が多かったです。今後は、今回の結果に慢心せずに、今村先生のもと更なる技術向上に励みたいと思っています。

 今回の結果は四年間にわたり、OB,OGの皆様の変わらぬご声援があったからだと思っております。本当に有り難うございます。これからも恩酬常に誠となるよう、新人戦・サムス杯優勝を目指して頑張って参りますので、変わらぬご指導ご鞭撻の程を宜しくお願い致します。
 最後となりますが、台風が迫る中、山梨までご足労頂いた秋本先生に感謝申し上げます。

医学科4年 中澤 宝

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